kunji5522’s diary

原田君事の俳優になったきっかけから俳優業18年の思い出

人生を変えたカタカナ

 それはテレビ。

たまたま、テレビで演歌歌手の畠山みどりさんが「恋は神代の昔から」を歌っているのを観て、ちっちゃい頃から浪曲が大好きだった私としては「俺が求めていた歌とはコレだっ!」と一目惚れ。

即、後援会に入って神戸や大阪で畠山みどりさんの追っかけを始めました。

畠山みどり 日本コロンビア所属の演歌歌手 北海道出身 

      1962年に23歳でデビュ-

      代表曲「恋は神代の昔から」「ちょうど時間となりまし

      た」「出世街道」「女侠一代」「ツキツキ節」「氷雪の

      門」

 

何ヵ月かして関西の後援会の集いが有馬温泉で行われ、余興として各地域から10人ずつ選出して、のど自慢大会がありました。

人前ではあんまり歌ったことはなかったんですが、私も神戸地区選出のひとりとして出場し「女侠一代」という畠山みどりさんのヒット曲を歌ったところ、思いがけず入選しました。

お世辞でご本人から「上手でしたわよ」と言われ、根が単細胞の私のことですから、この一言で舞い上がってしまいました。

神戸地区から一緒に出場した夕星歌謡学院(杉良太郎さんを育てた学校)で習っていた女の子が入選しなかったのに「俺は入選した!」んです。

「勉強すればひょっとするかも」と思い込み、夕星歌謡学院の先生を紹介してもらって声楽レッスンを受け始めました。最初は週1回のレッスンだったのを2回、3回と増やし。十ヶ月ほど習った時に毎日放送のテレビ番組で視聴者参加型の公開演芸合戦「素人名人会」の予選を受けて合格し、生まれて初めてテレビに出演しました。

このときは「いい顔で賞」なんていう特別賞を貰いましたが、番組が笑いをとるために作ったんじゃないですかネ。

 これに気をよくした私は、同じく毎日放送の「明色ものまね歌合戦」   やロイ・ジェ-ムズさん司会の「象印歌のタイトル」にも10人抜きの挑戦者として出場しました。

憧れていた石原裕次郎さんの歌を熱唱したんですが残念ながら敗退しました。

当時としては身近でテレビに出演する人が珍しかったんでしょう、会社や周りでも評判になっていたようです。神戸で私の人生を左右する映画

『望郷と掟』の撮影が行われ、ロケ撮影の世話係をしていた方に「映画に出てみないか」と声をかけていただき出演したのが人生の分かれ道でした。    (電子書籍・映画『八甲田山』のふんどし男75より)