kunji5522’s diary

原田君事の俳優になったきっかけから俳優業18年の思い出

左とん平さんを偲んで

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今日、左とん平さんが亡くなられた事を知り、お悔やみの気持ちを込めて一度だけですが仕事を御一緒させていただいた時の事を書いてみます。映画『喜劇・黄綬褒章』監督/井上和男 出演/森繁久彌黒沢年男市原悦子大原麗子、1973年公開 東宝。各家庭の糞尿を吸収するバキュ-ムカ-を運営する清掃会社を舞台にした森繁久彌さんの喜劇です。丹波プロの小林マネ-ジャ-が取っきてくれた仕事で私の役は左とん平さん演じるやくざの兄貴分です。朝、砧の東宝撮影所の現場へ行くと井上和男監督が台本を持ってきて「このシ-ンは変わりましたので準備の間に覚えてください」言われました。見ると1ペ-ジ半はあります。さぁ大変です。15分くらいしかありませんが「覚えられません」とは言えないからとん平さんと東宝の喫茶室へ行って、セリフの量は結構あったんですが必死で覚えた記憶があります。この映画でご縁をいただいて撮影のときにとん平さんに案内されて東宝撮影所近くにあった森繁さんのご自宅に遊びに行きました。また、ミュ-ジカルを観た事の無い私が森繁さんの当たり役だったユダヤ人の牛乳屋ティヴエに扮した東宝大ヒットミュ-ジカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』の公演を観に行ったときに帝国劇場の楽屋へ遊びに行ったのも楽しい想い出です。原田君事もその内、丹波さんの言っておられたそちらの世界へ行きますので森繁さんによろしく言って下さい。ご冥福を心よりお祈りいたします。