kunji5522’s diary

原田君事の俳優になったきっかけから俳優業18年の思い出

原田君事と舞台『湯島の白梅』

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お悔やみ申しあげます。何故、私がブログを書く気になったかと言いますと、津川雅彦さんと朝丘雪路さんが結婚をされるきっかけとなった、名古屋 御園座 1ヶ月公演『湯島の白梅』『お富与三郎』舞台の公演中、傍で見ているとすごく仲がよく、あれっと思っていたら公演が終わって何日後かは忘れましたが、結婚のニュ-スが流れ、成る程と微笑ましく思ったことが思い出されました。中丸忠雄さんが出演する予定だった舞台で私は付き人を兼ねて抱き合わせの出演ということだったらしいのですが、事情があって中丸さんの出演は取り止めになり勉強のためと私だけが出演することになりました。中丸さんの代役は津川雅彦さんでした。『湯島の白梅』で私は刑事の役で舞台の下手から主役の林与一さん(早瀬主税 役)を尾行するという芝居です。結髪さんの処へ行くと、地毛のままでカツラは被らなくてもいい言われたのでそのまま何もせずに舞台に出ました。初日の舞台がはねて、演出を担当されていた名優 柳永二郎先生からダメ出しがあったんですが「この中に、現代の頭のまま舞台に出ている者がいる」と怒っています。出演者全員に緊張が走りました。シーンとしたまま、誰なのかなぁと思っていたんですが誰も手を挙げない。「あれ、ヒヨッとして俺のことなのか?」と思い、恐る恐る「私のことですか」と訊きました。「そうだ!君だよ!」「津川雅彦君は、この舞台のために髪の毛を切って臨んでいるんだよ!」と言うのです。「分りました。明日切ってきます」と答えますと「切って来いとまでは言ってないけどね。ただ、演出をする者としてはね、現代の頭で出られては困るんだっ」と叱られました。要するに頭髪を舞台背景である明治期の男のようにしろ、と云うことで、七三分けがダメだったらしいのですが、それが分らないから結髪さんに相談に行ったんで、結局釈然としないまま。翌日、開演する前に近所の散髪屋へ行って短く切ってもらいました。夜、舞台がはねて風呂へ行くと柳永二郎先生の弟子の人に会いました。演出する人は誰かを槍玉に挙げてその場の緊張を高めたり雰囲気を盛り上げたりする手を使うみたいですが柳先生もそれをやられるようで。「うちの先生が、まさか本当に髪を切ってくるとは思わなかったと、びっくりしていました」と言うのです。原田君事は槍玉に挙げるための小道具として使いやすいようです。この話しのつづきを電子書籍パブ-より出版した、映画『八甲田山』のふんどし男75 に載せていますので期間限定無料でダウンロ-ドできますので、読んでみて下さい。